謎の雑学botの話

アドベントカレンダーの素振りです。
ハイボール(500mL缶)を飲んで気持ちがいいのでふと今思い出したことを書きます。



私は「すずしめ」を名乗っています。
これはツイッターアカウントを作ろうと思った高三の春(大学に落ちて浪人を決めた頃でした)に考えた名前なのですが、造語ではなく普通名詞です。

手元にある新潮国語辞典(新潮現代国語辞典ではない)*1曰く、

すずしめ【《清(し)(め)】(動詞「すずしむ」の名詞形)神の心を慰めること。また、そうするもの。神楽など。

ということです。

が、ぶっちゃけるとこれは電子辞書*2に入っていた広辞苑で「巫」の字から始まる単語を検索してみつけたものです。
広辞苑では「すずしめ」の項目にそのものずばり「巫女」という漢字を当てていました。神の心を慰めるものとして巫女さんのことも指すというわけですね。
まあそんなわけで巫女さんだいすきな私はこれをハンドルネームとして使っているわけです。神の心を慰められるような存在になろうという誓いもあるにはあるのですが。


さて、なぜここでなぜ私のハンドルネームの由来を説明したかといいますと、今回この名前が「知る人ぞ知る系の普通名詞であること」が話の前提になるからです。

……人はエゴサをしますエゴサエゴサーチ。自分の名前で検索すること…。
今月の『ステラのまほう*3でも話にでていましたね。ええ、人はエゴサをしたくなるのです*4

私はこんなハンドルネームをしていて、このブログも「すずしめにっき」なんて名前にしているわけですから、当然「すずしめ」で検索するわけです。
すると、夏から秋にかけて「今日はすずしめだったから薄着で来た!」といった「涼しめ」を主張するツイートが増えることが観測できるのですが、それとは別に定常的なノイズが存在します。

それが次のようなものです。

……とまあ、適当に並べてみるとこんな感じです。

全く同じ文面をたくさんの「雑学○○」といったアカウントが垂れ流しています。

承認欲求のためにパクツイするという話はよくありますが、ここまでくるとそういう個人の気の迷いの産物とは思われません。業者の手が入っているのでしょう。

しかし、これをすることでいったい業者にどういう利益があるのかがよく分かりません。
流している雑学ツイートに紛れて広告が流れていればわかりますが、いくつかのアカウントで遡ってみてもそういう様子はありません。
ならばアカウント転売でしょうか。ただ、上に挙げたもののうち1つ(上から2番目)はフォロワー数11.2万もありましたから、転売目的なら既に売り払っていそうにも思えます。上に張ったリンクがすぐに切れるようだったら、転売目的である例証が得られるかもしれません。

企業がやることですから何かしら必ず利益はあるのでしょうが、……なんとも不気味。
皆さんも面白いbotアカウントを見つけたときは、その文面でツイート検索してみたらどうでしょうか。もしかすると同じ事を言うアカウントがたくさんあって、ぞっとするかもしれません。

以上、ハンドルネームの付け方次第ではインターネットの闇の浅瀬を観測する羽目になってしまうかもしれない、というお話でした。

*1:これめっちゃいい辞典なので布教したいと思っていたのですが、そんなこんないっているうちに入手困難になってしまいました

*2:高1の頃に買ってもらったカシオのEX-wordの一番いいやつです、8年経った今も使っています。これも高校時代授業中の暇つぶしで読んでいろんなことを知れた最高アイテムだったので、「『世の高校生のお母さんは子供によい電子辞書を与えるべき』みたいな記事書いてバズりたいな~」とか思っていたやつです。たぶん永遠にそんな記事は出ないのでここに書いておきます。「なんとか大辞典がいっぱい入っている一番良い電子辞典を買え。怪しい情報が溢れるこの時代に良い知識のアンカーになる」

*3:ステラのまほう』は、まんがタイムきららMAXで連載中の同人ゲームをつくる少女たちを描くまんがですが、承認欲求とか自己実現とかそういう現代的な悩みが前面に押し出されており、ごちうさと同じ雑誌に載っているとは思えないかなーり暗い物語です。この漫画に3回生の頃のメンタルが死にかけていた私は救われました。SNS疲れ気味の方におすすめです。ニコ動の某動画にあった「ステラのまほうとかいう東大生の内輪ネタ」という貶しコメントが個人的に大好きです

*4:とはいっても私は最近はツイッター等表のインターネットにあまり書き込んでいないので、今エゴサをしたのは3ヶ月ぶりくらいだったのですが。